さくっと共有設定もしてしまいましょう。

以下の手順で進めます。
  1. Sambaのインストール
  2. 共有用ユーザー/グループの作成
  3. 共有するディレクトリの作成
  4. smb.confの編集 -共通の設定-
  5. smb.confの編集 -ディレクトリごとの設定-
  6. Sambaの起動
  7. Windowsから参照する
1. Sambaのインストール
当然のようにインストールされていないので、インストールします。
# apt-get install samba
終わったらバージョンを確認。
# smbd --version
Version 4.2.10-Debian
4.x系のようですね。
2. 共有用ユーザー/グループの作成
Sambaはディレクトリに対してユーザー/グループごとに設定可能とのこと。とりあえず、以下のような「共有専用アカウント」なる物を作成します。
    ユーザー名:hoge
    パスワード:hogehoge
    グループ名:smb-shared
# groupadd smb-shared
# useradd -G smb-shared hoge
# pdbedit -a -u hoge
new password:
retype new password:
Linuxのアカウントとしてグループとユーザーを追加した後、pdbeditコマンドでさらにSambaにユーザーを追加する感じです。既存のユーザーを上記のグループに登録するときは次のコマンドです。
# usermod -aG smb-shared hoge

3. 共有するディレクトリの作成
前回書いたように、共有するディレクトリはすべて/nas配下に置きます。しかし、実態は/dev/sda4配下に置きます。ですので、シンボリックリンクを張ります。
# mkdir /mnt/sda4/shared
# cd /nas
# ls
# ln -s /mnt/sda4/shared/ shared
# ls -l
合計 0
lrwxrwxrwx 1 root root 17 5月 8 06:43 shared -> /mnt/sda4/shared/
さらに、sharedディレクトに対する所有グループとアクセス権を設定します。
# chgrp smb-shared /mnt/sda4/shared/
# chmod -R 774 /mnt/sda4/shared/
# ls -l /mnt/sda4
合計 20
drwx------ 2 root root 16384 5月 8 00:33 lost+found
drwxrwxr-- 2 root smb-shared 4096 5月 8 06:40 shared
/nas配下にしているのは気分の問題ですので、通常はシンボリックリンクを張らず次のsmb.confのディレクトリごとの設定では/mnt/sda4/sharedを直接指定してください。
4. smb.confの編集 -共通の設定-
Sambaの全体的な設定を行います。
Sambaの設定は smb.confファイルで行い、場所は /etc/samba/smb.conf です。viエディタなどで編集します。
共通設定はsmb.conf中の[global]セクションで行います。色々書かれていますが、今回は次の設定値を追加しました。
# add
dos charset = CP932
unix charset = utf-8
hosts allow = 192.168.1.0/255.255.255.0

netbios name = EUROS
server string = "LinkStation LS-2000GL Powered by Debian 8(jessie)"
5. smb.confの編集 -ディレクトリごとの設定-
次は共有ディレクトリごとの設定を行います。
共有ディレクトリごとにセクションを作成するので、今回は[Shared]セクションとして追加します。設定値はLinkStationで設定されている物を参考に、次のように設定します。
[Shared]
  comment = Shared Folder
  path = /nas/shared/
  browsable = yes
  printable = no
  writable = yes
  valid users = @smb-shared
  force create mode = 666
  force directory mode = 777
ここまで終わったらsmb.confの設定の妥当性を確認するため、testparmコマンドを実行します。
# testparm
Load smb config files from /etc/samba/smb.conf
Processing section "[homes]"
Processing section "[printers]"
Processing section "[print$]"
Processing section "[Shared]"
Loaded services file OK.
Server role: ROLE_STANDALONE
「Loaded services file OK.」と表示されれば大丈夫でしょう。
6. Sambaの起動
次のコマンドを実行してこれまでの設定を反映させたSambaを起動します。
# /etc/init.d/samba restart
[ ok ] Restarting nmbd (via systemctl): nmbd.service.
[ ok ] Restarting smbd (via systemctl): smbd.service.
[ ok ] Restarting samba-ad-dc (via systemctl): samba-ad-dc.service.
インストール時にデーモンとしてOS起動時にSambaが立ち上がるように設定されるみたいなので、そのような設定を別途行うのは不要のようです。
7. Windowsから参照する
Windowsから参照してみます。
エクスプローラーにて「\\192.168.1.106」にアクセスすると、Sharedフォルダが参照できます。
ダブルクリックするとユーザー名とパスワードを求められると思いますので、上記で設定したユーザー「hoge」の情報を入れます。
認証されるとSharedフォルダが開けます。
もちろん、ファイルもフォルダも作成できます。
とまあ駆け足で共有設定をしてみました。どうやら、シンボリックリンクでもちゃんと共有できるようですね。
あとは今のLS-GLの構成に似せて設定を行って、データの引越をすれば終わりですかね。こちらも順次やっていこうと思います。

今回の作業に当たり、以下のサイトを参考にしました。この場を借りてお礼申し上げます。 今回smb.confの設定で思いましたが、逆引き的に手順を調べるよりも、体系的に把握していた方が良さそうです(^^;